ロナルドコットン、冤罪事件でジェニファートンプソンへの性的暴行で11年服役した逆転裁判をアンビリバボーで公開【画像】

2016年11月17日(木)放送、フジテレビ系「奇跡体験!アンビリバボー」
19時57分~20時54分2016年8月、俳優の高畑裕太がゴウカン致傷容疑で逮捕された。しかし、逮捕された高畑裕太は被害女性の虚偽の供述、多くの矛盾点などが挙げられ起訴を見送り、不起訴「推定無罪」が確定した。このように、多くの性犯罪事件のなかには冤罪としか解釈のしようがない事例が数多く存在する。先進国でもあるはずの日本では、そのような裁判でも有罪率は99%を越えている。

警察は被害女性の供述を鵜吞みにし、取り調べで長時間監禁し、自白という強迫をさせる。自白すれば、裁判延長、操作延長、起訴が無くなる可能性を説かれ、自分の信念と戦っている人も心が折れてしまう。

 

今回は、その冤罪の罪で12年間も服役することになってしまったロナルドコットンを紹介。

 

大学生のジェニファートンプソンに性的暴行をしたという無実の罪を被せられてしまったロナルドコットンの半生

・事件内容

1984年7月、大学4年生で一人暮らしをしていたジェニファートンプソン。成績優秀・才色兼備、優しい彼氏との交際も順調で、卒業後は結婚の約束も交わし、まさに順風満帆の人生を送っていた。

しかし、7月28日の深夜3時ごろ、ジェニファーの部屋に、暴行目的で男が侵入し、ベットで寝ていたジェニファーにナイフを突きつけ、「黙れ!さもなければ刺すぞ」と男は脅したと言います。

ジェニファートンプソンは何とか男から逃げ出し、隣の家に助けを呼び、隣人は、すぐさま警察に通報。男は逃亡してしまったが、ジェニファートンプソンは恐怖の中、男の顔を覚えていたという。

事件後、警察のジェニファートンプソンへの聞き込みで、作成されたモンタージュを使い指名手配。その捜査線上に浮かんだのがロナルドコットン当時22歳だった。

ロナルドコットンは16歳の時に前科あり、事件当時のアリバイがない。

警察はロナルドコットンが犯人の可能性が高いとし、ジェニファートンプソンの前でマジックミラー越しに6名の男の中に並ばせた。そして、「この中に容疑者がいますか?」とジェニファーに尋ねると、ロナルドコットンを指さし「この人が犯人です」と指さした。

ロナルドコットン03

ロナルドコットンにとっては身に覚えのないこと。
当然、事件のことを否定したが、被害者であるジェニファーの証言と、当日のアリバイがないことを警官からの尋問に事件当日の行動を嘘ついてしまったことで、事態を悪化させることとなった。「嘘をついた」と、疑いを強めてしまったことで、犯人と断定され逮捕されてしまった。

そのまま犯人とされたロナルドコットンに下されたのは終身刑。

証拠が何一つないのに被害者の証言が決め手とない犯罪者にさせられてしまったのだった。

・アメリカの性犯罪

アメリカでは1994年のニュージャージ州のミーガン法制定、1996年には連邦法でも制定され、アメリカ全土で性犯罪者の名前、住所、写真、人種的な特徴が公開されている。

子供を持つ親の立場からすれば、当然な処置だし実際、子供を狙った悪質な犯罪は後を絶たず、愉快犯も含めてさまざまな不安と恐怖を与えている。犯罪者の因縁果報からすれば「自業自得」の行為。

特に、性犯罪者に関しては「性癖」といわれるように、収監されても中々更生が困難な問題で比較的に再犯率が高い。持って行き場のない怒りや不安、不満などが人の心を狂わせ、絶対的に弱い立場の人に向けられる行為は、世間的には極悪であり、許し難い犯罪。

だが、冤罪は別。

アメリカは、1975年以降から、これまでに約150人の死刑囚の冤罪が発覚している。(日本は、これまで4人の死刑囚の冤罪だったことが発覚)性犯罪は日本でもアメリカでも同じで、被害女性の証言が有力になっていることで、冤罪率が高い。

・ロナルドコットンの冤罪の証明

刑務所で約1年が過ぎた時、本当の犯人ボビープールを知りあう。
ボビープールは、同じ黒人で二人の容姿がよく似ていたことで、刑務官でも人違いするほどだった。

ある日、そのボビープールも性犯罪で刑務所に入っていることを知り、事件の話を聞くことになると、被害女性であるジェニファートンプソンの事件を「あれは俺がやった」と認める発言をしたのだった。

ロナルドコットンは弁護士に依頼し、裁判のやり直しを求めて再審請求。
しかし、再び検証するため、黒人男性7人の中かジェニファートンプソンに選ばせると、同じくロナルドコットンを選んでしまう。

真犯人のプールを法廷に立たせ証言までしてもらったのに、この検証結果のせいで有罪判決を覆すことはできなかった。これにより、虚偽をついたとして、刑が加算されてしまった。

それから11年後、時代が流れ警察に「DNA鑑定」が導入されことを知る。

そのきっかけは、アメフト界のスター選手だったOJシンプソン事件。
大学(USC)時代からスーパースターだったOJシンプソンは、1969年にバッファロー・ビルズより1位指名を受けて入団し、1973年にはNFL史上初めて年間2000ヤードを超える「2003ヤード」を記録し、MVPを獲得。1979年に引退するまでNFLのオールスターゲームのプロ・ボウルに6回も選ばれた、全米のスター選手。

現役時代はOJシンプソンを目当てにスタジアムに足を運ぶ人が多く、引退後は映画俳優として「タワーリングインフェルノ」に出演したり、幅広い層に愛された英雄だった。

その英雄が嫁の殺害容疑で逮捕、しかし、刑事裁判では無罪になった。

ロナルドコットンは、弁護士に依頼しDNA鑑定を実施、幸いなことに当時の捜査資料が保管されていた。このDNA鑑定で真犯人のプールのDNAが検出、晴れて無罪が証明されるのであった。

・ロナルドコットンの現在

ロナルドコットンは同じように冤罪に苦しんでいる家族などに講演活動を行い、犯人に仕立てられてしまったジェニファートンプソンとも対話していた。謝罪するジェニファーにロナルドコットンは「恨んでいない」と謝罪を受け入れ、和解。

今では家族ぐるみで親交があるという。

・性犯罪は許される行為ではない。

したがって、犯人であることが間違えないことが立証されているケースにおいては、刑罰を科すことは全く問題はない。

しかし、痴漢冤罪など性犯罪では、被害者とされる女性のいいぶんが過大評価されがちであり、その結果、冤罪が生じやすいのが現状だ。

被害者とされる女性の供述について、

①虚偽を述べる動機はない
②不自然な点はない
③一貫している

などといった主観的・表面的な理由などを並べて安易に有罪と認定してしまう事例が多く存在する。しかし、仮に冤罪である場合でも、被害者とされる女性に虚偽を述べる動機があること、不自然であること、供述が変わっていることなどを、加害者とされた男性側が自ら明らかにすることは通常は困難であり、この点において性犯罪の冤罪を晴らすことの難しさになっている。

不起訴にまった高畑裕太は現在もなお、社会的制裁を受け続けている。

被害者とされる女性のいいぶんを安易に信用しがちな警察官や裁判官の意識改革が必要だろう。

彼女チャンネル

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