スパイスの女王「カルダモン」
スパイスの王様といえば「ペパー」(コショウ)ですが
ペパーのことは前回にも「辛いスパイス」として簡単ではありますがお話しさせていただいているので今回は「スパイスの女王」と言われる「カルダモン」についてお話させていただきます。
スパイスの女王と呼ばれるカルダモンは、最も古いスパイスのひとつで、またサフランについで高価なスパイスのひとつでもあります。
カルダモンはジンジャーと同じく「ショウガ科」の多年生草本で
ジンジャーと似た爽やかで清涼感のある芳香、またわずかに刺激性がありほろ苦さを持っています。
カルダモンを使用するのに一番有名なのはカレーですが
カレー以外にも肉類の臭み消し効果が期待でき、ハンバーグやミートローフなどのひき肉料理にもオススメです。
もちろんカルダモンの香りはかなり強いので入れすぎには注意。
まずは「隠し味」くらいからスタートするといいと思います。
(ここはどのスパイスにも言えますが最初は量は控えめがベストです。)
カルダモンはホールのままの状態ではあまり芳香を感じませんが、ホールを割ると中に暗褐色の種子が15~20粒くらい入っています。
芳香成分である精油はこの種子に含まれています。
カルダモンパウダーはこの種子を粉末にしたものです。
スパイスとしてはこの種子を利用します。
料理によってホールのままで使用する場合もあり、その場合は殻に傷をつけたり、軽く割って使用します。
パウダー状のものは焼き菓子にも使われ、カルダモンのエキゾチックな風味付け、香りつけなどに使われます。
ヨーグルトとも相性がよく、カルダモンを使用するデザートでは「シュリカンド」というヨーグルトのデザートも有名です。
私も大好きでよく作っています。
シュリカンドレシピはこちら★
https://oceans-nadia.com/user/11206/recipe/125260
果実とも相性がよく、ジャムやコンポート、ゼリーなどにもおすすめ。
ちょっとワンランクアップした香り豊かなデザートを作ることができます。
一緒に合わせる(ブレンド)スパイスとしては
クローブやシナモンがおすすめ。シナモンには殺菌効果、カルダモンには防腐作用などが期待できるのでジャムやコンポートなど長期保存しておきたいものにも適しています。
グラニュー糖にカルダモンパウダーを混ぜ、カルダモンシュガーを作っておけば気軽にいろんな料理、洋菓子、パンなどにも使うことができます。
カルダモンの効能は
消化器系の不調の改善、食欲増進、口臭予防、発汗作用、解熱作用、殺菌力にも優れています。
口臭予防はカルダモンの効能の中でも、最も信ぴょう性のある効能で、お酒を飲む前、食事をする前や後などにカルダモンを口に含むと良いと言われています。
またカルダモンには体の脂肪を取る効果も期待でき、ダイエットにも効果的と言われています。
簡単おすすめカルダモンコーヒー
サウジアラビアのセレモニードリンクとしてカルダモンコーヒー(ガーワー)が有名ですが
ガーワーを再現とまではいえませんが・・・ガーワー風コーヒーです。
普段コーヒーを入れる際
挽いたコーヒー豆にカルダモンを極少量加えて湯を注いてみてください。
ほんの少量でガーワーに似た香り豊かなコーヒーを楽しむこともできます。
(もちろんここも入れすぎ注意)
インスタントコーヒーではなく、できれば挽いた豆、ドリップコーヒーでお試し下さい。
1.カルダモンの名前と歴史
日本語での一般的な呼び名「カルダモン」は、英語のcardamon(cardamomとも書きます)の日本語読みです。これはラテン語のcardamomumから来ています。
このcardamomumはギリシャ語のkardamomonから来ていて、kardamomonはkardamonとamomonから成る言葉です。
一説によるとkardaは心臓を表すkardiaに由来していて、amomonは生薬を表すamoumumに由来すると言われています。いきなりカルダモンの本質を突くような語源ではありませんか。
ただし、どちらも植物由来ではないかという説もあり、特定するのは難しいようです。
カルダモンには大きく分けて2種類あって、一つはエレッタリア・カルダモマム(Elettaria Cardamomum)と呼ばれる「グリーン・カルダモン」です。この種はインドからマレーシア方面に分布しています。
グリーン・カルダモンは業界的には一番良いカルダモンであるとされていて、1センチ程度のさやに黒い種が10~20粒ほど入っています。
ホワイト・カルダモンもグリーン・カルダモンを漂白したものなので、同じ種です。
もう一つは、ブラック・カルダモン(もしくはブラウン・カルダモン)と呼ばれるもので、純粋なカルダモンとは異なる種類です。
こちらのさやは名前の通り黒や茶色をしていて、大きさも2センチ以上あります。表面がグリーン・カルダモンよりもザラついていて、その中に種が40~50個入っています。
このカルダモンは世界で最も古いスパイスの一つです。また、サフラン、バニラに続いて3番目に高価なスパイスとも言われています。
歴史的には紀元前1000年以上前から、インドではアーユルヴェーダに用いられていて、徐々にヨーロッパに持ち込まれました。ヨーロッパではその香りを活かしての口臭予防や、消化器系の薬、後で解説しますが解毒剤としても使われたようです。
ヨーロッパ以外の地域で、このカルダモンを愛用するのが遊牧民ベドウィンです。ベドウィンは移動式のテント生活を送っていますが、テントの入口は常に開けられています。いつでもウェルカムですよと客を歓迎するためです。
テントの中では客が来るとまずカルダモンの実を見せます。最上のカルダモンを使っていることを客に見てもらい、歓迎の心を知ってもらうのです。
そしてコーヒー豆を丁寧にローストしてから、太いオリーブの木でできた棒で潰し、カルダモンと共にポットに入れてボイルします。カルダモンも一緒に潰す方法もあり、家庭ごとに少しずつやり方は違うようです。
それをダラーと呼ばれる「魔法のポット」みたいなポットに移して、カップに注ぎ入れます。彼らのコーヒーにはミルクや砂糖は入れないそうです。
カルダモンはコーヒーに入れるとカフェインを中和すると言われますが、根拠は分かりません。ただ、コーヒーがまろやかにすっきりとした味になると、多くの人が感じるようです。
一方で、カルダモンを入れすぎると香りが強すぎて飲めたものではありません…
古代エジプトでもカルダモンは利用されていましたが、神殿では神にささげる香として焚かれました。このカルダモンの効能を語る上で、とても有名な逸話が残っています。
紀元前1世紀、黒海南岸に面した小国ポントスのミトリダテス6世は、日頃から毒殺を恐れて毒薬や解毒剤の研究を行っていました。
好戦的なミトリダテスは小アジア各地で戦闘を繰り返しますが、ついにローマとの最後の戦いに敗れたミトリダテスは、自ら命を絶とうとします。
ところが常用する解毒剤の効果のため服毒自殺に失敗、部下に殺させたそうです。
その後、このミトリダテスの解毒剤はローマ皇帝ネロの知るところとなり、やがて万能薬「テリアカ」として完成を見ることになりました。そのミトリダテスの解毒剤やテリアカの原材料としてグリーン・カルダモンが使われていたのです。実際の効果は、はたしていかほどだったのでしょうか。
日本では、小豆蒄(しょうずく)という名前がついています。日本にいつごろ入ってきたのかは分かりませんが、料理用ではなく生薬として入ってきたのではと考えられています。
2.カルダモンの香りや味
カルダモンは独特の強く爽やかな香りを持っています。
これは実際に嗅いで頂くのが一番ですが、日本人にとっては好き嫌いの分かれる香りかなと思います。
カルダモンの香りにはα-テルピネオールと1.8-シネオールという成分が含まれています。α-テルピネオールはライラックの様な香りを放ち、1.8-シネオールは樟脳(しょうのう)に似た香りを持っています。
カルダモンはショウガ科の植物ですが、他のショウガ科の植物は根を利用するものが多いのに対して、カルダモンは種子を利用するという違いがあります。またショウガと違って、辛みは感じますがショウガほど強くありません。
このように香りが特徴的なカルダモンは、スパイスとして利用されて、料理や菓子の香りづけや、カレーに用いられるガラムマサラの原料となっています。
カルダモンがスパイスとして使われる食品として、北欧のカルダモンパンが良く知られています。かつてのバイキングたちが持ち帰ったものなのでしょうか、フィンランドやスウェーデンでは、カルダモンを入れた菓子パンが伝統的に食べられています。
食べたことがない人は味が全く想像つかないと思いますが、いわゆる菓子パンなので、きつめの味ではありません。ほんのりと香りがある程度です。
3.カルダモンの育て方
カルダモンの育て方ということで、まじめに書いていこうとおもうのですが、実はこのスパイス、栽培難易度が最高ランクにあります。
日本でカルダモンを栽培するには、熱帯植物園のような現地の環境を再現したハウスを造らないと実がならないと言われていて、現実的にその可能性が高いと思います。
カルダモンは、海抜1000メートル前後の熱帯雨林地域で良く育つと言われています。
その環境を日本でどう再現するか。とても難しいですね…
そして何より日本ではカルダモンの株が出回っていません。どうやら種まきしか方法がなさそうですね。
と、覚悟を決めて、赤玉土と腐葉土6:4の用土を準備します。種をまいて、軽く土をかぶせます。
直射日光を避け、日差しの柔らかい半日影のような場所で20℃以上の温度を保ちます。
乾燥に弱いので、土が乾いたらたっぷりと水やりをします。
春~夏の成長期には固形肥料を置き肥します。
また鉢から根が出てきたら、大き目の鉢に植え替えをしましょう。
注意点としては、よくハダニが発生します。困りますね…これを防ぐ意味でも、まめに水分を吹きつけたり、葉が乾燥しない環境で育てましょう。
頑張れば…確率は低いですが、実がなるとカルダモンを収穫できます。ただし実をつけるまでは、最低でも3年はかかります。
まあ、カルダモンは最高ランクの難易度なので、失敗してもあまり気にしないことです。気長に…
4.スパイスとしてのカルダモンの作り方
カルダモンは茎の下のほうに花が咲き、実をつける植物です。葉の下側にもぐりこまないと実は見つけられません。その実はやがて熟して種子をつけます。
茎の根元のほうを良く観察して、実が緑色になったら収穫して乾燥させます。
シートの上で1週間程度乾燥させます。グリーン・カルダモンであれば、ここで完成です。
ホワイト・カルダモンは、収穫後、乾燥させるまえに漂白して白くしてから乾燥させます。
見た目がこちらのほうが好みだという人もいると思います。
5.カルダモンを使った料理レシピ
スパイスの女王様と言われるカルダモンは、様々な地域で料理やお菓子に活躍しています。今日はその中から、北欧系のレシピと、王道インドのレシピをご紹介します。
5-1.プッラ
北欧フィンランドでは定番の菓子パンです。
甘いだけのパンと違って、カルダモンが効いていておいしいですよ!
材料:20個~22個分
強力粉 200g 薄力粉 300g 無塩バター 80g 玉子 1個 牛乳 300cc ドライイースト 11g(1袋) 砂糖 100g 塩 小さじ1 カルダモンパウダー 小さじ1.5 フロストシュガー 適量 |
(1)カルダモン、砂糖、塩を混ぜ合わせる(a)
(2)牛乳をひと肌程度にあたためる
(3)牛乳にドライイーストを入れて溶かす
(4)(a)を加えて混ぜ合わせる
(5)大きめのボウルに移し、薄力粉と強力粉を混ぜたものを少量ずつ3分の1程度加える
(6)玉子(仕上げ用に少し残す)とバターを加えて、残りの粉も加えて手でよくこねる
(7)濡れ布巾をかけて2倍くらいに膨らむまで一次発酵する
(8)生地を20等分し、クッキングシートを引いたオーブン皿に乗せる
(9)また濡れ布巾をかけて、15分ほど置く。その間にオーブンを220℃で予熱する
(10)仕上げ用の溶き玉子を刷毛で塗り、オーブンで10分~15分焼く
(11)焼き色がついたらオーブンから出して冷ます
(12)少し冷めたところでフロストシュガーを振って完成!
5-2.ブルーベリーマフィン
カフェなどに行くと、ブルーベリーマフィンが置いてありますが、ここではカルダモンを使った北欧風ブルーベリーマフィンを紹介します。
材料:9個分
強力粉 100g 薄力粉 140g 冷凍ブルーベリー 80g カルダモンパウダー 小さじ1 (グリーン・カルダモン約15個をミルしてもよい) 無塩バター 100g 砂糖 200g 玉子 1個 ベーキングパウダー 小さじ1 重層 小さじ1 塩 小さじ1/2 牛乳 250ml レモン汁 大さじ1 塩 少々 |
(1)牛乳にレモン汁と塩ひとつまみを加えておく(a)
(2)強力粉と薄力粉を混ぜておく
(3)冷凍ブルーベリーに小麦粉を少量振って混ぜ合わせ、冷凍庫に戻しておく
(4)バターをなめらかになるまでフードプロセッサーでかき混ぜる
(5)砂糖と玉子を加えて、よく混ぜ合わせる(b)
(6)別なボウルに小麦粉をふるいにかけ、ベーキングパウダー、重層、カルダモンパウダーを加える(c)
(7)cにaとbを半分加え、良く混ぜ合わせ、さらに残りの半量を加えてよく混ぜ合わせる
(8)濡れ布巾をかけて30分ほど寝かせる
(9)オーブンを190℃で予熱する
(10)生地をマフィン型にスプーンで入れ、冷凍ブルーベリーをトッピングする
(11)オーブンで30分ほど色づくまで焼く
(12)焼きあがったら冷まして完成!
5-3.チキンとほうれん草のカレー
レシピの最後は、やはりカレーをあげないわけにはいきません。
ここではカルダモンを使った日本でも簡単にできるチキンとほうれん草のカレーを紹介します。
材料:4人分
ほうれん草 一束 鶏もも肉 400g 玉ねぎ 1個 トマト(カット、ダイス) 1缶 にんにく 1片 しょうが 適量 塩 小さじ2 カルダモンパウダー 小さじ1 クミン 小さじ2 ターメリック 小さじ2 クローブパウダー 適量 チリパウダー 大さじ1 |
(1)ほうれん草を茹で、少し冷ましてからフードプロセッサーでペーストにする
(2)玉ねぎを薄くスライス、鶏もも肉は一口大に切る
(3)フライパンに油を熱して、玉ねぎしょうがを入れ香りを出す
(4)鶏もも肉を入れ、焼き色がついてきたらトマトを加える
(5)塩、カルダモン、クミン、ターメリック、クローブ、チリを加えさらに炒める
(6)水をひたひたに加えて10分煮込む
(7)最後に塩、チリパウダーで味を調整して完成!
(8)ご飯でも美味しいですし、ナンを焼いてもいいですね。日本でのカレーの食べ方は自由です!
★レシピの裏ワザ★仕上げにお好みで無糖ヨーグルトを大さじ2ほど加えると、さらに味に深みがでます。またコリアンダーパウダーを小さじ1ほど加えると、日本のカレーに近い風味となってご飯によく合います!
手作りカレー粉で飛び切りおいしい!カルダモンが香る♪チキンカレー。
テーマ:カレー
さっそくチキンカレーに使いましました。
スパイスの風味を生かすべく、あえて具は鶏肉だけのとってもシンプルなチキンカレー。
意外とこういうのってご紹介していなかったから、ちょうど良かったかも?
今回私が作ったカレー粉のブレンドテーマは、「カルダモンが香る♪爽やか~で甘い香りがかぐわしいカレー」。
愛するカルダモンを一般的なブレンドより多めの配合にしたカレー粉です。
配合比率は、
クミン4:カルダモン2:コリアンダー2:ターメリック1:レッドペッパー1
にんにくは生を使いたかったので、ガーリックパウダーやジンジャーパウダーは外しました。
カルダモンの香りが立ち、クミンが主張しすぎないマイルドな風味。
あまり辛くない、程よいとろみがつくブレンドです。
ちなみにスタンダードな配合比率は、
クミン6:カルダモン1:コリアンダー2:ターメリック1:レッドペッパー1:ジンジャー1
だそうです。
作り比べてみるのも面白そうですね!(今、私が小学生だったら夏休みの自由研究にやるわ~。)
さてさて。ここでブレンドをする上で重要なポイントを教わったのでご紹介。
まずもっとも重要なのは、スパイスは一旦お皿などに取って混ぜ合わせてから使うこと!
ひとつひとつお鍋に入れるのではなく、いったんお皿で混ぜ合わせて、それぞれのスパイスのクセをマイルドにしてから加えるそうです。
瓶から直接入れるのは瓶に湿気が入るからタブー。というのは知っていたけれど、混ぜ合わせてから使うことが重要とは思ってなかった~。
スパイスを混ぜておく工程というのはインドだけでなく、色々な国の料理でも見受けられますが、それは省いてはならないのかも知れないな~と思いました。
そして、スパイスの特徴を知ること!
黄色い色は「ターメリック(ウコン)」でつけ、とろみは「コリアンダー」。
カレーらしい風味は「クミン」、コクは「シナモン」と「ガーリック」、「カルダモン」は清涼感が加わります。
辛さは「レッドペッパー」で調節です。
スパイスは何十種類とあるけれど、おうちで作るならこの7つがあれば十分すぎる感じ。
私は普段使うのは、「ターメリック」「クミン」「コリアンダー」「レッドペッパー」の4種類だけ。
これでもとってもスパイシーで本格的なカレーが作れます。
まずはこのくらいから始めてみてもいいかもしれないですね。
そしてお気づきですか?こうやってみると、このスパイスの中で辛みがつくのはレッドペッパーだけ。
スパイスというと辛いものというイメージがありますが、辛いのはほんの少しなのがわかります。
辛いのが苦手ならばレッドペッパーを入れないカレーを作ればOK。
自作するとこういうところが調節できてとっても良いです。
最後に、パウダースパイスを料理に加えるタイミングは、具をいためた後。
具に乗せるようにして加えます。
それはパウダーはすぐに焦げ付くのと、熱いところにいきなり加えるとあっというまに香りが飛んでしまうから。
いきなり熱々の鍋肌につかないように、ぐらぐら煮立ったところに入れないようにするのです。
今回のカレーはスパイスをブレンドした後すぐに使いました。
が、しばらく置くと熟成が進んで風味が変わるんですって!
熟成が進んだバージョンも作って味比べしますので、ご報告はまた後ほど~。
わ~ちょっと面白そうなんだけど!って思ったらクリッククリック!!
クリックしていただけるとポイントになって順位がアップしま~す。よろしくどうぞ!
材料:1人分 調理時間:20分
鶏もも肉 100g
塩 小さじ1/8
たまねぎ 1/2個
にんにく 1かけ
しょうが 1かけ(親指の第一関節くらいまでの大きさです。)
★クミンパウダー 小さじ1
★カルダモンパウダー 小さじ1/2
★コリアンダーパウダー 小さじ1/2
★ターメリックパウダー 小さじ1/4
★レッドペッパーパウダー 小さじ1/4
サラダ油 小さじ1
トマト缶(カットタイプ)1/2カップ
ヨーグルト(よく混ぜ合わせて!)1/4カップ
塩 小さじ1/4
作り方:
1、鶏肉は1口大に切り、塩をもみこむ。たまねぎ、にんにく、しょうがは粗みじん切りにする。★は混ぜ合わせておく。
2、フライパンにサラダ油を入れて中火にかけ、たまねぎ、にんにく、しょうがをいためる。たまねぎがしんなりするまでしっかり炒めたら、鶏肉を加えて表面の色が白く変わるまで炒め、鍋肌につかないように★を加えて香りが立つまで混ぜ合わせる。
3、2にトマト缶、ヨーグルトを加えて10分ほど煮込み、とろみがついて油が浮いてくる状態になったら味を見て塩を加えて出来上がり!
*たまねぎがしんなりする前に焦げ付きそうになる場合は水を大さじ1~2ほど加えてください。
*塩は味をみて少しずつ加えてください。
*辛いのが苦手な方はレッドペッパーの量を半分にして試してみてください。
私はスパイス量4倍で作って残りを空き瓶に保存しました。
多めにブレンドしておいてそこから使う場合は、1人分小さじ2が目安です。
今日もインド人風コスプレでブログを書くカレーパフォーマーの加藤です。
最近、「私も、スパイスからカレーを作ってみたい!」というご相談をいただく機会が増えてきました。
カレーパフォーマー加藤としては、嬉しい限りです。
そこで、これからスパイスカレーを作り始めるという初心者でも簡単に作れて、他のカレーへの応用も利く、本格チキンカレーのレシピをご紹介します。
スパイスを扱うのは、めちゃくちゃ簡単。 ホールスパイスは油で炒めるだけ!パウダースパイスは鍋に入れるだけ!
スパイスを使ってカレーを作るうえで、一番相談をいただくのが、「スパイスを買ってみたのだけど、どうやって使ったらいいのかわからなくて…。」というお悩み。
その気持ち、僕もよくわかります!
普段親しむ機会も少ない、カレーのスパイスの扱い方を覚えることは、慣れないうちはハードルが高いし、とっつきにくくて面倒くさいもの。
扱い方がわからないから、そのまま手付かずでスパイスが我が家に眠っているって方も、きっと多いのではと思います。
そんな、あなたの心が軽くなる、魔法の言葉をお伝えしましょう。
「ホールスパイスは油で炒めるだけ! パウダースパイスは鍋に入れるだけ!」
ホール(粒の)スパイスは、後述する「スタータースパイス」として、一番最初に鍋の中で油で炒めるだけです。そして、そのまま具材を投入して、カレーとして煮込んでいきます。
パウダー(粉の)スパイスは、具材を煮込む手前で投入するので、分量を量って鍋に入れるだけです。あとは、ただ煮込むだけ。
実は、スパイスの扱い方はめちゃくちゃ簡単なんです!
材料(4人分)
鶏のもも肉 2枚
たまねぎ 1個
しょうが・にんにくのすりおろし 大さじ1杯
カットトマト缶 1/4カップ(生トマトなら1/2個)
青唐辛子(ししとうでも可) 2本
ヨーグルト200ml
塩 小さじ2杯
サラダ油 大さじ3杯
水 1カップ
※id:tessy3からご指摘いただき、青唐辛子の部分に(ししとうでも可)を追記しました。ありがとうございます。
【ホールスパイス】
シナモンスティック 3センチ
クローブ 4個
カルダモン4個
ビッグカルダモン 1個
ベイリーフ 1枚
ブラックペッパー 10粒
【パウダースパイス】
ターメリック 小さじ1/4
カイエンペッパー 小さじ
ガラムマサラ 適量
調理の手順
1.鍋の底に油を入れます(油の中にホールスパイスが全て浸るくらいの分量)
2.火をつけて(中火)、油の温度が上がる前にホールスパイスを全部加えます。
ちなみに、カレー作りの最初に油で炒めるホールスパイスのことを、「スタータースパイス」と呼びます。
スパイスの成分は水ではなく油に溶けやすいため、スパイスの薬効や香りを油に移すことで、それらがぐっと引き出されたカレーが作れますよ。
3.カルダモンから泡が出てきて、甘めのいい香りがしてきたら、タマネギを入れてOKの合図です。繊維を断ち切る形でスライスしておいたタマネギを投入します。
タマネギがキツめの飴色になるまで、約15分ほど炒め続けましょう(当初は強火でタマネギの水分を完全に飛ばして、段々と弱火にしていきます)。
これが完成系の飴色タマネギです。
4.タマネギをキツめの飴色になるまで炒めたら、弱火にして、生姜とにんにくのすりおろしを加えます。
5.トマトと、縦に切りこみを入れた青唐辛子(ししとうでも可)を加えて、油と絡めるようにかき混ぜます。
6.ヨーグルトを加えて、全体をかき混ぜます。茶色ぽくなっているとOK。
7.ガラムマサラ以外のパウダースパイスと塩を加えます。
塩は、多めに入れてしまうと、後から味の調整がしにくいため、すりきりでいれましょう。
12.の味見のときに、塩が足りないと感じたら、そのときに追加すれば大丈夫です。
8.強火にして、1カップの水を加えて、3分くらい沸騰させます。沸騰させることで、パウダースパイスに火が入って、いい香りが出てきます。
9.これまでシャバシャバしていたカレーがトロっとしてきて、スパイスの香りがうつった赤い油が浮いたら、具を投入してOKの合図です。
鶏肉を加えてすばやく表面を白く焼き固めましょう。こうすることで、うまみが閉じ込められます。
10.鶏肉の表面が白くなってきたら、鶏肉がヒタヒタになるまで分量外の水を入れます。
11.蓋をして、弱火で10分ほど煮ます。鶏肉が柔らかくなったら、蓋を取り、火力をあげて、トロみが出るまで3分ほど煮込みましょう。
12.仕上げにガラム・マサラを振りかけて、ひと煮たちさせます。味見をして、塩などで調整したら、完成です!火を止めましょう。
おめでとうございます!これが、完成したチキンカレーです。
これまで、イベントで累計80食分ほど提供してきた、重宝している僕の相棒のようなレシピです。
このスパイスチキンカレーのレシピを応用すると、バターチキンカレーやサグ・チキン(北インドのほうれん草が入ったカレー)、西インドのゴア・フィッシュカレーなどが作れるようになります。
ちなみに、スパイスチキンカレーに使用したスパイスは、こちらのお店で購入することができますよ。
「カルダモンロール」の美味しい作り方♪
「カルダモンロール」の美味しい作り方♪
こんにちは、スウェーデン在住のKeikoです。
今回は、スウェーデンのカフェ風にアレンジした、ご自宅でも簡単にできる「とっておきのカルダモンロール(Kardemmumabullar)のレシピ」をご紹介したいと思います。
北欧といえば「シナモンロール」を思い浮かべる方も多いかと思います。
しかし、最近のスウェーデンのカフェやベーカリーでは、カルダモンロールの人気がとても高いのですよ。
写真は、先日行った地元のお洒落なカフェでの1枚。
スウェーデンのカフェでは、香ばしくて美味しいカルダモンロールがいつでも食べられます。
カルダモン(スウェーデン語で「Kardemumma・カデムンマ」)いうスパイスは、インドなどではカレーによく使われるスパイスですが、スウェーデンではお菓子に使うのが一般的。
冬の時期に食べる「Semla(セムラ)」というお菓子にも、カルダモンがたっぷり使われています。独特の芳香があり、とても美味しいですよ。
カルダモンは、粒状とパウダー状がありますが、できれば粒状のタイプをご用意下さい。
また、イーストは、本場のふんわりとしたパン生地の食感を出すために「生イースト」をお使い頂くのが、断然お勧めです。
15〜20個分の材料になります。
- 生イースト:25g
- バター:60g(柔らかくしておく)
- 強力粉:400〜450g
- 牛乳:250ml(人肌に温めておく)
- 砂糖:50g
- 塩:少々
- カルダモン:小さじ 1/2(包丁で細かく砕いておく)
- バター:約50g(柔らかくしておく)
- グラニュー糖:約50g
- カルダモン:小さじ1(包丁で細かく砕いておく)
◎焼く前
- 溶き卵(卵アレルギーの方はなしでもOK)
◎焼いた後
- 溶かしバター
- グラニュー糖とカルダモンを混ぜた物を少々
1.
ボウルに、人肌に温めた牛乳・砂糖・塩を加えて混ぜ、生イーストも溶かします。
2.
そこに強力粉・カルダモン・バターも加え、よく捏ねます。
3.
ラップをして暖かい場所に置き、倍の大きさになるまで一次発酵させます(約30〜40分)。
4.
生地を半分ずつに分け、長方形に薄く伸ばします。
5.
生地にフィリング用のバターを塗り、その上からグラニュー糖とカルダモンをパラパラと満遍なく振り掛けます。
6.
生地を、写真のように3つに折り畳んでから横に向きを変え、さらに麺棒で縦に伸ばします。
縦の幅が大体20cmぐらいになるように伸ばしてください。
ここでの伸ばし方ができ上がりの大きさを左右し、長いほど大きくなります。
7.
生地を包丁(またはピザカッター)で幅約2cmにカットします。
8.
くるくると巻き込んで成形します。
成形の仕方は、分かりやすいように動画をご覧下さい。
スウェーデンでは有名な料理家、Martin Johanssonさんの動画です。
You tubeより引用
くるくると指に巻きつける成形もポピュラーです。
You tubeより引用
9.
天板に並べ、生地が倍の大きさになるまで膨らんだら、艶出しの溶き卵を塗り、220度のオーブンで8〜10分焼きます。
10.
カルダモンロールが冷めたら、溶かしバターを刷毛で塗り、グラニュー糖とカルダモンを振り掛けて完成です。
カフェ風のトッピングに仕上がっています。
焼き立ての味は格別ですが、冷凍保存も可能です。
ぜひ試してみて下さい。
カルダモンの香りに包まれ、スウェーデンのカフェでFika(フィーカ:スウェーデン語で、コーヒー等を飲むことを意味する)をしている気分になれるかもしれませんね。